今回は呼吸が与える姿勢への影響をご紹介します。
そもそも呼吸は人間が生きていく中で最も多くする運動です。
また脳にとっても酸素は重要な燃料でもあります。
そのクオリティが下がると生活に大きく影響します。
今回はその影響をご紹介します。
呼吸の成り立ち
まずは呼吸の基本的な仕組みのご紹介をします。
吸気
横隔膜という身体の真ん中にある胸腔と腹腔を仕分けるドーム状の筋肉が収縮することで、肺にスペースが生まれます。
その生まれた肺のスペースの部分に空気が入ってきます。
これは横隔膜の収縮によって肺の中の気圧が下がることで体外との気圧差で空気が入ってくるという仕組みです。
これは注射器に液体が入ってくる仕組みと同じですね。
呼気
息を吐く時は横隔膜が緩むことで胸腔のスペースが埋まります。
その補助として腹筋群が収縮することでしっかりと息を吐くことができます。
そしてここでしっかり使われたいのが肋骨に付着する腹斜筋群と腹横筋です。
特に腹横筋はインナーユニットとも呼ばれており、適正な腹腔の内圧を作ったり、骨盤を安定させるのに非常に重要です。
基本的にはこのような仕組みで呼吸は成り立っていますが、人によってはこれら以外の筋肉が呼吸の補助筋として働いてしまっているパターンもあります。
姿勢への影響
では具体的にどのように呼吸の機能低下が姿勢に対して影響を与えるかご紹介していきます。
呼吸のクオリティが悪くなることへの影響としてよくあるパターン
① 呼吸が浅くなり、肋骨の動きが悪くなる
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② 呼気量が低くなり腹筋群が使われづらくなる
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③ 背部が過剰に緊張してしまう。
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④ ①がより助長される
このような流れの反り腰になるパターンが多いです。
ここでよくあるエラーは反り腰を治そうとして過剰に腹筋運動をしてしまうことです。
この場合姿勢不良の原因は呼吸のクオリティにあります。
肋骨の動きや背部の緊張のまま腹筋だけが緊張するので、その結果として猫背のような姿勢になったり、お尻を出してバランスを取るために反跳膝になったりします。
原因への介入をしない限り結果は変わりません。
変に腹筋運動をすることで、より緊張が強くなり肋骨の動きが制限されることもあります。
そうなると呼吸はよりしにくくなり、不良姿勢の改善も難しくなります。
呼吸が浅い原因や影響
ではそもそもなぜ呼吸は浅くなってしまうのでしょう?
それはストレスが大きく影響します。
ここでは以前ご紹介した自律神経が影響します。
⬇︎詳しくはこちら
日々のストレスが多いと交感神経が過剰になってしまいます。
そうすると呼吸数は増えて呼吸自体は浅くなってしまいます。
本当に根本から解決するならば、ご自身のストレスになる原因を探し出して、それをなくすことが必要です。
しかし、日常の環境を変えることはなかなか難しいので、ストレスのバロメーターでもある呼吸から介入する方が手軽で良いかと思います。
そしてゆくゆくはその原因にもアプローチするのが良いと思います。
そもそもストレスはダイエットにもかなり障害になります。
消化機能は下がりますし、痛みの閾値も下がって少しの刺激でも痛くなったり、しんどくなりやすかったりして運動もしにくくなります。
また、緊張をコントロールすることができない人は身体の脱力もできない方が多いので、身体を上手く動かすことができません。
姿勢制御は動作の多様性による身体中心点によって決まります。
要するにそもそも動作に多様性がなければ良い姿勢を作ることなど不可能です。
呼吸の機能低下によってダイエットも運動もしにくくなり、姿勢も変わりくくなる。
これを見ると呼吸がボディメイクに大きく影響することが想像しやすいかと思います。
呼吸のクオリティの評価
それではどのくらいが呼吸のクオリティとして悪いか、悪くないのかどうやって評価をするかをお伝えします。
まず評価ですが、SEBQと呼ばれる呼吸の評価をするものがあります。
上の画像項目の点数が合計11点以上であれば呼吸のトレーニングをした方がいいとされています。
とは言え、そもそも呼吸系のドリルを簡単にこなせないのであれば、トレーニングするべきかと思います。
呼吸機能の改善ドリル
片鼻呼吸
これは呼吸量の制限をかける目的で行います。
まずは座って行うだけで大丈夫ですが、それに慣れてきたら動きながら実施してみましょう!
少ない呼吸量でも動けることが大切です。
ビューテイコ呼吸
鼻呼吸の際に指を鼻の下に置いて呼吸する。
勢いよく吸おうとすると指が鼻を塞いでしまうので自然と呼吸量が低下します。
10・10・10呼吸
これは吸う・吐く・止めるの順番で10秒ずつ呼吸するというものです。
呼吸の浅い方はこれがかなり苦しくなり、止めた後の吸うフェーズで一気に吸ってしまい10秒間吸うことができなくなります。
これらを使って呼吸量の改善をすることで呼吸のクオリティそのものの改善につながります。
まとめ
呼吸のような原始動作と呼ばれる動作は、知らないうちに悪くなったり良くなったりします。
普段から意識するようなものではないので変化にもなかなか気付けません。
しかし、悪くなってしまえば当然身体に様々な影響を与えます。
今回の内容でご自身の問題に気付けた方はぜひ改善のチャレンジまでしてみてください!!
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